ブーティーで秋装う パンプス感覚で２０、３０代に人気

秋冬ファッションの主役として欠かせないブーツ。まだまだ暑さが続く中、デパートの店頭で早くも話題を集めているのが、くるぶし丈の「ブーティー」だ。昨年まで続いたロングの流行に代わり、２０、３０代の女性に絶大な人気とか。パンツにもスカートにもよく似合う旬のアイテムで、秋を先取りしてみては？（中曽根聖子）ブーティー通販

　≪ロングを逆転≫

西武百貨店池袋本店（東京都豊島区）の婦人靴売り場では、ちょっとした異変が起きている。

８月第２、３週の統計で、ブーツ全体の売り上げの約７割をブーティーが占めるほどブレーク。例年なら売り上げの７割に上る、ひざ丈のロングとその比率が逆転した格好だ。

売り場に並ぶブーティーは、足首部分に折り返しがついたタイプやボタンや、リボンで華やかなアクセントを加えたタイプ、深くスリットの入ったタイプなどバリエーションも豊富。素材も、光沢感のあるエナメルやスエード、キルティングなど多彩で、全体的にクラシックでエレガントな雰囲気のデザインが主流だという。

特選婦人靴売り場販売リーダーの岸田亜紀さんは「ショートより丈の短いブーティーは、まだ確実に靴箱に入ってない新アイテム。流行に敏感な２０、３０代の女性を中心に人気を集めている」と話す。

ゆったり感のあるワンピースにレギンス、細身のスキニーパンツなど、いま流行のスタイルに合わせやすいといった特徴もある。

　≪靴箱にない新顔≫

そのファッション性に加え、西武百貨店での中心価格帯は１万円台後半から２万５０００円前後。「ロングやハーフに比べ価格も手ごろでパンプス感覚ではけるのも魅力」（岸田さん）というブーティーなら、今の季節から春先まで長く活躍してくれそうだ。

例年より１カ月ほど早い７月下旬にブーツ売り場を設けた小田急百貨店新宿店（東京都新宿区）でも、売れ筋はブーティー。出足は好調で自社ブランドの「Ｄｏｉｎ」も含め、すでに７０足を販売した。「ボリューム感があるので足首がきゃしゃに見える」と、商品統括部の橋本宏マーチャンダイザーは説明する。

ブーティーが注目を集める背景には、今春イタリア・ミラノで開催され、各国から約１５００社が参加したシューズコレクションなどで多数のブランドが新商品を発表したこともあるという。

「一昨年のウエスタン調、昨年のジョッキーブーツ（乗馬ブーツ）など長く続いたロングの流行の反動か、新顔のブーティーが脚光を浴びた」（橋本さん）。

今年の秋は、手持ちの靴にトレンドの一足をプラスして、足元のおしゃれを楽しんでみては。

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　■自分だけの１足

「自分の足にぴったりフィットするマイブーツがほしい」。最近はこんなわがままに答えてくれる店も増えている。

ワシントン靴店銀座本店では９月３０日まで、形やサイズ、筒幅のほか、色やアクセサリー（別途）が選べるセミオーダーの「カスタマイズ・ブーツ」（３万６７５０円）を受注。そごう横浜店も、２種類の素材に、ヒールの高さや色の組み合わせなどで６００通りから好みの一足を作る受注会（２万８３５０円から、１０月８日まで）を開催。昨年は３３３足を販売する人気で、同店は「ふくらはぎがきついくらいフィットした方が、足が長くきれいに見える」とアドバイスする。

配信元：産経新聞